Vol.64

「子育て世代の失敗しない住宅ローンの考え方」

2019.5.18

みなさま、こんにちは

10⽉に消費税が増税になり、家計負担が増えるのは嫌ですが・・・
⼦育て世帯では⼼待ちにできることがありますネ︕︖

 

消費税が上がる10⽉から、3〜5歳児、いわゆる年少さん
〜年⻑さんの保育料を無償化するための法案が4⽉3⽇、
衆議院内閣委員会で賛成多数で可決しました︕

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019040300831&g=pol

 

消費税率アップによって、負荷がかかってしまう
⼦育て世帯の暮らしを⽀援して、負担を軽減できるので、
⼦育て世代には本当にありがたい制度ですよネ。

 

でも無償化といってもどんな世帯が対象になるか︖とか
認可外保育施設に関してはどうなのか︖とか・・・
保育料無償化に関する内閣府の資料がこちら

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/free_ed/kanji_2/pdf/s1.pdf

 

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/pdf/free_ed-setsumei2.pdf

 

そのほかにも⾃治体独⾃の補助制度がある場合もあるので、
現在の保育料より負担額が増えることはなさそうです。

 

共働き世帯では保育料3万円程度の負担をしている
ご家庭が多いようなので、これが0円になるというのは・・・
家計に与える影響はとっても⼤きいものになりますよネ。

 

そこで、今回は、教育費なんかも考えながら⼦育て世代が
家づくりをする際の「失敗しない住宅ローンの考え⽅」です。

 

 

【注意その1】「現在の家賃=住宅ローン返済額」は危険︕

 

「家賃と同じくらいで住宅ローン(返済)を組めば⼤丈夫︕」
な〜んて考えてらっしゃる⼈が結構多いんです。
「これまで毎⽉これくらいの家賃を払ってこれたんだから、
住宅ローンも同じくらいの額は返していけるだろう」
と思っちゃうのはわからないでもないのですが・・・
この「家賃と同じくらい」に「住宅購⼊後に増える⽀出」を
どれだけ含んでいるかを考えないで、今の家賃だけで
ローンが組めるかどうかを判断してはいけません︕

 

持ち家⼀⼾建てのマイホームは、⼟地にかかる税⾦から、
その建物の維持管理まですべてが⾃⼰責任になります。
賃貸に⽐べて増えてくる出費をひとつひとつみてみます。

 

これまでアパートとかの住居費は、家賃だけだったはずです。
(共益費が別⽴ての場合もありますがそれほどでもないはず)
でも、マイホームを建てると、避けては通れないのが
「固定資産税」です。

 

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⼟地建物のそれぞれに課税されるため、家賃数ヶ⽉分に
相当するくらいの課税を毎年覚悟しておきましょう。
固定資産税分のお⾦は、あらかじめ別⼝座なんかに
確保しておくと良いと思います。

 

次に⽕災保険。
賃貸の場合も⽕災保険掛けてると思いますが・・・
⼤家さんへの損害賠償を補償する(借りている部屋が
⽕災の⽕元で損害を与えた場合の)特約をつけることも
あるかもしれませんが、建物はご⾃⾝のものではないので、
「家財のみ」のはず。
それに対して、持ち家(⼾建)の場合は、「建物と家財」
両⽅にかけることがふつうです。

 

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固定資産税(と都市計画税)は、持ってる限り毎年毎年
かかってきますし、⽕災保険は建てた地域や建物の構造・
⾯積・補償内容によって変わってきますが、保険料として
年間数万円はかかってくると考えて良いと思います。

 

あともうひとつ忘れちゃいけないのがメンテナンス費。
家を建てた後にかかる費⽤で⼤きいのが、外壁などの
外まわりのメンテナンス費⽤です。
10年⽬など保証期間と連動してメンテナンスの時期が
定められてます。
劣化して⾬⽔が⼊り込んだりしちゃうと、家の構造を
おびやかす結果になりかねないので、劣化が進む前に
メンテナンスする必要があります。
これって、百万円単位でかかってくる場合もあるので、
あらかじめ準備しておくことが必要になってきます。

 

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ということで、家賃=住宅ローンと安直に考えるのは
とっても危険なことなんです。

 

 

【注意その2】10年後は⾚字に転落しちゃうかも︕︖

 

10⽉から保育料が無償化になりますが・・・
お⼦さんがいらっしゃる⽅は、今、児童⼿当を⽀給
されてらっしゃいますよネ︖

 

そして、これから住宅ローンを組むとすれば、
納めた所得税が戻ってくる「住宅ローン減税」があって、
さらには、平成31年10⽉1⽇から令和2年の
12⽉31⽇までの間に⼊居した場合、住宅ローン減税の
控除期間が3年間延⻑になります。

 

住宅ローン減税制度の概要

http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/

 

住宅ローン減税の拡充措置

http://www.mlit.go.jp/common/001265195.pdf

 

住宅ローン控除で戻ってくるお⾦と児童⼿当の給付⾦を
あわせると、年間数⼗万円程度の臨時収⼊が10年超
続く場合も⼗分あり得ます。

 

ここで注意しなきゃいけないのは、
『固定資産税・都市計画税』とか『⽕災・地震保険料』の
⽀払いにこのお⾦をあてちゃいけないんです︕
もしそうしちゃうと・・・
「家賃=住宅ローン返済額」でもやっていけて、
な〜んとなく家計収⽀が⿊字になってるって
錯覚しちゃうので、10年後とかに⽀払いがきつくなって、
「こんなはずじゃなかった」と後悔しちゃうかも︕︖

 

そうならないために、上のようなことも注意しながら
⼦育て世代の住宅ローンを考えてみましょう。

 

 

 

<ステップ1>建てた後に必要な税⾦やメンテナンス費を⾒込む

 

家を建てた後は、毎年納める固定資産税と都市計画税に加え、
物件のメンテナンス費⽤を⽤意しておくことが必要です。

 

平成30年度税制改正により2年間延⻑されて、
令和2年3⽉31⽇までに新築された住宅に対して、
固定資産税の減額措置もありますが・・・
減額期間が3年間なので、4年⽬からは本来の税額に
戻るので注意が必要です。

 

SUUMO:新築住宅は当初の固定資産税が半額に

https://suumo.jp/article/jukatsu/money/zei_seido/2233/

 

家のメンテナンス費⽤もかかってくることになります。
築10年を⽬安に外壁や屋根の補修費⽤、⽔回りやエアコン
などで設備更新が必要になってくることが多いです。
マンションなら修繕積⽴⾦で計画的に準備できますが、
⼀軒家の場合は、⾃分⾃⾝で準備しなければなりません。
これも計画的に予算として積み⽴てておきましょう。

 

以上の⽀出を考慮に⼊れて(ローン返済以外で確保して)、
毎⽉返済できる額から毎⽉の住宅ローンの返済額を
割り出すことが⼤事です。
決して「現在の家賃=住宅ローン返済額」」って
考えないでくださいネ︕

 

<ステップ2>今後かかる教育費を把握する

 

⼦どもの教育費は思っている以上にかかるんですよ︕
⼦どもが⼩さいうちから教育費対策をしておかないと
⼿遅れになりかねません。

 

とはいえ、幼稚園以外、⼩学校から⾼校まで全部公⽴なら
15年間の学校教育費と給⾷費の合計は300万という
調査結果もあって、これだけなら意外と何とかなりそう
なって思えるかも・・・
でも、実はお稽古事や学習塾の費⽤が意外とかかるので、
やはりそれなりの準備は必要そうです。

 

 

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コラム︓「⼦どもの教育費『ひとり1,000 万円以上』は間違い︖」

https://www.acehome.co.jp/column/3789

 

(たぶん確実に)保育料が無償化されて、15歳までは
「児童⼿当」がもらえたりしますが、これを当たり前に
考えて、住宅ローンの返済に充てちゃうと・・・

 

教育費のうち、もっとも費⽤がかかるのは⾼校の後の費⽤。
児童⼿当には⼿をつけずに頑張って全部貯めると・・・
⼦ども1⼈当たり約200万円(3歳未満︓⽉額1万5000円、
3歳以上⼩学校修了前︓第1⼦・第2⼦は⽉額1万円、
第3⼦以降は⽉額1万5000円、中学⽣︓⽉額1万円)
になります。

 

もうちょっと頑張って、⼦ども1⼈当たり⽉1万円を貯めれば
18年間で216万円貯まります。
児童⼿当の貯⾦と合わせれば⼦ども1⼈当たり400万円以上
になるので専⾨学校や⼤学の学費の備えになりますよ。

 

<ステップ3>ローン完済後というか、⽼後のことも考える

 

⼦育て世代にとって⽼後は、まだ遠い未来のことで、
年⽼いてからの短い期間のことと考えがちですが・・・
65歳まで働いたとして、それから平均寿命をむかえるまでは、
男性で約15年、⼥性では約21年もあります。
そう考えると、⽼後の⼈⽣は、思ったよりも⻑いものです。
とはいえ、これから住宅ローンを組もうと考えている若い⽅には、
⽼後資⾦といってもピンとこないかもしれません。

 

そこで、総務省の家計調査をもとにした⽼後の⽣活費のイメージを⾒てみましょう。

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gy02.pdf

 

28ページに「⾼齢夫婦無職世帯の家計収⽀」のグラフが
出ているのですが・・・

 

無題

 

毎⽉約5.5万円程度不⾜していることになってます。
⼀般的な⾼齢夫婦無職世帯では、家計に余裕がないのが現状です。
家計の不⾜分は、貯⾦などの「取り崩し」で賄うのが⼀般的ですが、
ちょっと倹約して毎⽉の不⾜分を5万円に抑えたとしても、
1年で60万円、20年では1,200万円も⾚字になってしまいます。
加えて、グラフの消費⽀出の項⽬にはないのですが、「いざというとき」
のお⾦(突然の冠婚葬祭など)の備えも欲しいですネ。

 

当然のことながら、⽼後の家計不⾜分を賄う「取り崩し」のための
原資は、住宅ローン返済と並⾏して貯めておく必要があります。
でも、現役時代に住宅ローンの返済と我が⼦の教育費で
いっぱいいっぱいになってしまっては、⾃分たちの⽼後資⾦にまで
⼿がまわらないことになってしまいます。
こういった事態を避けるためにも、⽼後資⾦にも配慮した
住宅ローンを組むことが⼤切なんです。

 

そう考えると、定年退職までにローン返済を完了させるという
⽬標での住宅購⼊は将来のリスク回避策の⼀つかもしれませんネ。
収⼊が限られている⽼後の⽣活の中で、住居費が固定資産税だけなので、
(正確には、メンテナンスやリフォームとかあるんですが・・・)
毎⽉払わなきゃならない賃貸暮らしの場合よりも
格段に少なくなるのは確かだと思います。

 

ということで、⽼後に家賃がかからない持ち家があるのは、
⼤きな強み、今の世の中、ひとつの”安⼼を買っておくこと”
でもあるのかもしれません。

 

<まとめ>いつか家を建てるなら「早めが吉︕」

 

って、あの國松先⽣も⾔ってます︕

https://www.acehome.co.jp/special2/fpcollabo.html

 

住宅ローンは35年とか⻑〜く返済が続くもんです。
⼦育て世代が住宅ローンの返済で困らないようにするためには、
ライフプランで⽣活が破綻しないかどうかシミュレーションを
するのがおすすめです。

 

今回ご紹介した税⾦・メンテナンス、教育費や⽼後の⾦額は
あくまでも平均的なものなので、それぞれの状況で変わってきます。
⾃分ではなかなか試算できないという⼈は、お⾦に精通した
住宅のプロがライフプランの相談に応じる、無料の「住まいる塾」
に相談してみてください。

 

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「住まいる塾」では、住宅取得⽀援策の最新情報から
⼦育て世代が初めてのマイホームを安⼼して建てられる
資⾦計画をきちんとアドバイスします。

https://www.acehome.co.jp/special3/smilevoice.html
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怖いのは10年後です。
何が︖って、⼦育て世代の住宅ローンのこと。

 

今回お伝えしたように、今は全然⼤丈夫でも、
家を建てることによって、家計を圧迫する可能性がある
っていうことを覚えておいてくださいネ。

 

10年経つと、住宅ローン減税が終わります。
借⼊額にもよりますが、⼀般的な⼦育て世代の
借り⼊れと年収だと⽉あたり2〜3万円の負担増に
なる場合が多いです。

 

10年経つと、フラット35みたいな固定⾦利じゃないと
住宅ローン返済額が上がる可能性もあります。
今みたいな低⾦利がこれから10年も続くとはなかなか
考えられないので、変動⾦利や10年固定⾦利の住宅ローンを
組んでたら、⾦利が上昇ししてる可能性は否めません。

 

10年経つと、建物にも何らかのメンテナンスや設備の
更新の必要になってくるはず。

 

10年経つと、⼦どもが⼤きくなって、想定外の⽀出増も。

 

多くの家庭では、家を建てた10年後にこのような
負担増が重なって訪れてきます。

 

こうなっても返していけるどうか、住宅ローンで
失敗しない返済額を設定できるのは、まさしく今、
家を建てようかなと思ったとき。
住宅ローンを組む前にライフプランを考えるとき。
唯⼀、このときだけなんですよ。
ではまた。

 

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